つれづれなるままにWINGSFAN
Tribute Vlog for Paul McCartney & Wings
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ビートルズが莫大な収益を稼ぎ出した“当時最先端のビジネスモデル”
ビートルズのアルバム

今年でデビュー60周年を迎えた、20世紀を代表するロックバンド、ビートルズ。著書 お金の流れで読み解く ビートルズの栄光と挫折 を刊行した、元国税調査官でライターの大村大次郎氏は、「彼らの成功の裏には高度なビジネス戦略が存在した」と指摘する。なかでもレコードの売上を爆発的に増やしたことは、音楽ビジネスに大きな革命をもたらした。なぜビートルズは、レコードの売上にこだわったのか、その舞台裏をさぐる。

「レコード売上」を収益の柱にする
ビートルズは、音楽ビジネスにも大きな革命をもたらした。ビートルズが音楽業界にもたらした変革は多々あるが、その中でも一番大きいのは、レコードの売上を爆発的に増やしたことである。これはビートルズの音楽が人々に好まれたということもあるが、ビートルズがビジネス戦略として、レコードの売上を増やそうとしてきたということでもある。ビートルズは、マネージャーのブライアン・エプスタインがレコード店の経営者だったこともあり、ビジネスの上では「レコードの売上」をもっとも重視していた。ブライアンは、どういう仕事が音楽業界でいちばん収益率がいいか、ということを知っていた。それが「レコードを売ること」だったのである。当時、ミュージシャンの多くはレコードの売上よりも、ライブでの演奏料を主な収入源としていた。しかし、ライブは1回あたりの出演料が決まっており、自分が働いた分しか稼ぐことができない。たくさん収益を獲得するには、たくさんライブをおこなわなければならないのだ。もちろん、良いミュージシャンになれば、ライブ1回あたりの出演料は大きくなる。だが、それでも大きな収入を得るには、ライブの数をこなさなくてはならない。一方、レコードはヒットを出せば、それだけで莫大な収入を得ることができる。ライブの出演料などとは桁違いのものだった。しかし、レコードは当たり外れが大きく、博打性が高い。ヒットを出せるミュージシャンはそうそういないし、ヒットを出し続けるのは至難の業である。ブライアンは、その博打性が高いビジネスを、いろんな手を打って成功確率を最大限に上げたのである。彼は、ビートルズの音楽ビジネスを最終的に「レコードの売上で収益化する」ということに集約させた。ライブでは出演料などは二の次にして、レコードの宣伝と割り切る。そのため、ビートルズのライブチケットは安く設定されていた。また、テレビや映画、そのほかのメディアに出る際にも、出演料は勘定に入れず、なるべく露出を増やした。世界ツアーをおこなうときさえも、それ自体で収益を上げることはあまり考えず、その国々でのレコード売上を最終的な目標としたのだ。そうすることで、ビートルズは莫大な収益を稼ぎ出し、ロックをビッグビジネスに成長させたのである。ビートルズが米国に上陸した1964年から、実質的に解散する1969年にかけて、米国のレコード市場は約3倍にふくれ上がった。これは世界的にも当てはまることで、ビートルズの出現が、音楽市場を大きく拡大したと言えるのだ。ビートルズ以降のロック・ミュージシャンたちの多くは、このビートルズのビジネスモデルを踏襲することになった。

アーティスト自身が作詞作曲する強み
ビートルズやマネージャーのブライアン・エプスタインがレコードの売上を重要視したのは、もう一つ理由がある。それは「作詞作曲の印税」である。ブライアンはビートルズを知ったとき、彼らの演奏もさることながら、彼らが作詞作曲をしていることにも非常に魅力を感じた。それは、ミュージシャンとしての魅力だけではなく、ビジネス上も大きな魅力があったのだ。レコードには、レコード会社からアーティストに対して支払う「印税」というものがあり、この印税は、歌手(演奏者)、作詞者、作曲者に分配される。分配の割合は契約によって異なるが、3等分になることが多い。歌手は、これまではだいたい印税の3分の1を受け取っていたのだが、ビートルズの場合は、印税の全部を受け取ることになる。ざっくり言えば、今までの歌手が受け取っていた金額の3倍となる。レコードが大ヒットすれば、それだけでもミュージシャンは大きな収入を得ることができるが、ビートルズはさらに3倍の報酬を受け取ることができるのだ。ビートルズやブライアンが、レコードを重視したのはここにも要因があるのだ。これまでも、ロックスターの中には、チャック・ベリーやバディー・ホリーなど、自分で作詞作曲をする者もいた。しかし、ビートルズのように、大ヒットを連発してはいなかった。ビートルズは、これまでにない莫大な収益を得ることになり、新しいビジネスモデルとなったのである。ビートルズ以降、ロックやポップスのアーティストは、多くが自分で作詞作曲をするようになった。ロックバンドなどは、オリジナルをつくるのが当たり前というようにさえなり、やがて日本でも、ロックバンドやポップミュージシャンの多くは、自分で作詞作曲するようになったのである。

テレビの出演料は格安でもかまわない
先述したが、ビートルズは、ライブやテレビでの出演料が非常に安かった。それはマネージャーのブライアン・エプスタインの方針だったのだ。たとえば、2枚目のシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」を出したころ、ビートルズは、週80ポンド(当時の日本円で8万円)の契約で、全英ツアーをしていた。「プリーズ・プリーズ・ミー」は、発売されるとチャートを急上昇し、ついに1位になった。普通のマネージャーならば、1位になった時点で、契約額を引き上げようとするはずだ。最低でも10倍の値はつけるはずである。しかし、ブライアンは最初の契約が終了するまで、週80ポンドのライブを続けさせたのだ。米国での「エド・サリバン・ショー」への初出演のときにも、ブライアンは1回の出演料が3500ドルという破格の安値で契約している。これは1963年11月、ビートルズが米国でまだ売れる前に決めた金額なのである。しかし、ビートルズが「エド・サリバン・ショー」に出演する1964年2月には「アイ・ウォント・ホールド・ユア・ハンド」が米国で1位を獲得しており、ギャラを2倍以上に引き上げることもできた。が、ブライアンはそれをしなかった。ブライアンが、なぜ出演料をこれほど安く抑えたのかというと、ライブでの出演は、それ自体で稼ぐというより、人気を得るためのものと考えていたからだ。ビートルズが人気を博し、主演映画をつくることになったときも、この方針は変わらなかった。

とにかくレコードさえ売れればいい
映画会社のユナイテッド・アーティスツは、ビートルズに映画出演を持ちかける際、映画の収益の25%くらいはビートルズ側に渡そうと考えていた。そこで交渉の席で、まずビートルズに出演料として2万5000ポンド払うという話をした。ブライアンは「それで了解だ」と言った。ユナイテッド・アーティスツ側は次に「映画の収益の割当額はどのくらい必要だと思われますか?」と聞いてきた。このときブライアンは「7.5%より下は認められません」と答えたという。もちろん、ユナイテッド・アーティスツ側としては万々歳である。これは、ブライアンが映画制作の相場を知らなかったこともあるが、それよりも「露出を増やすこと」で人気が出ればよく、出演料は二の次と考えていたことが大きい。実際にビートルズは、デビュー直後にテレビや映画に出まくることで人気が急加速した。ビートルズ以前のミュージシャンにも、エルヴィス・プレスリーやビング・クロスビーなど、映画やテレビで活躍するマルチタレントはいた。しかし彼らは、音楽は音楽、映画は映画という感じで、それぞれの世界で活躍するという形だった。それぞれの世界での活躍が、それなりの相互効果を持ってもいた。が、ビートルズの場合は「レコードを売ること」を最終目標としており、ほかの活動はすべてレコードの売上に結びつくことを第一に置かれていた。そのためメディアでの活動が、より直接的にレコード売上に反映されたのである。

お金の流れで読み解く ビートルズの栄光と挫折

大村大次郎
1960年生まれ。大阪府出身。元国税調査官。国税局、税務署で主に法人税担当調査官として10年間勤務後、経営コンサルタント、フリーライターとなる。難しい税金問題をわかりやすく解説。執筆活動のほか、ラジオ出演、「マルサ!!東京国税局査察部」「ナサケの女~国税局査察官~」などの監修も務める。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」「ズバリ回答! どんな領収書でも経費で落とす方法」「こんなモノまで! 領収書をストンと経費で落とす抜け道」「脱税の世界史」ほか多数。

Thanks! 現代ビジネス

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6/10 12:00 ポール・マッカートニー研究会 梅の部対談 Vol.3 祝!赤盤・青盤発売50周年
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6/17 19:30 ポール・マッカートニー・バースデー・スペシャル ~3 days~ 2023 BAND ON THE RUN 発売50周年 Back to '73 The Parrots
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6/18 18:00 ポール・マッカートニー・バースデー・スペシャル ~3 days~ 2023 The Parrots
6/18 19:00 ポール・マッカートニー・バースデー・ライブ The Good News
6/19 19:00 ポール・マッカートニー生誕祭スペシャル COMMA-DADA
6/20 19:30 ポール・マッカートニー・バースデー・イヴェント The River Birds
6/24 11:30~18:00 ポール・マッカートニー来日祈願&バースデイ企画 WE LOVE PAUL!展 ダイジェスト
6/25 10:00~17:00 ポール・マッカートニー来日祈願&バースデイ企画 WE LOVE PAUL!展 ダイジェスト
6/27 14:00 ビートルズ名曲の音楽の秘密
6/28~10/1 Paul McCartney Photographs 1963–64 Eyes of the Storm
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6/30まで 8社合同!音楽書フェア
7/1 17:00 YOKOHAMA MUSIC STYLE Vol.3 ピーター・バラカン+藤本国彦
7/2 17:00 トーク+LIVEイベント In Memorial The Beatles live in Japan!
7/17 リンゴ・スター・バースデー・イヴェント The River Birds
9/17~10/13 リンゴ・スター 北米ツアー

TV , ラジオ
6/8 25:45~27:30 ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ WOWOWプライム
6/9 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 杉真理 (再放送) NHK-FM
6/11 13:00~13:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 杉真理 NHK-FM
6/11 19:00~20:00 第19回 ポール・マッカートニー10 Part. 1
6/12 17:15~19:00 ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ WOWOWシネマ
6/12 22:00~22:45 ビートルズの革命・前編 NHK総合
6/16 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 杉真理 (再放送) NHK-FM
6/18 13:00~13:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 NHK-FM
6/18 19:00~20:00 第19回 ポール・マッカートニー10 Part. 2
6/19 22:00~23:00 ビートルズの革命・後編 NHK BSP
6/22 21:00~23:24 007/死ぬのは奴らだ BS日テレ
6/23 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 (再放送) NHK-FM
6/25 13:00~13:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 NHK-FM
6/30 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 (再放送) NHK-FM
7/6 21:00~23:30 007/私を愛したスパイ BS日テレ
7/26 10:30~12:15 ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ WOWOWライブ
2024年3月まで 毎週日曜 13:00~13:50 ディスカバー・ビートルズⅡ NHK-FM
2024年3月まで 毎週金曜 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ (再放送) NHK-FM

本、雑誌、ムック
6/13 ポール・マッカートニー 1964 Eyes of the Storm
6/28 ジョージ・ハリスン・インタヴューズ
6/29 ディスカバー・ビートルズ THE BOOK
7/28 初盤道 究極のアナログレコード攻略ガイド オリジナル・ファーストプレスを求めて(仮)
8/13 月刊ザ・ビートルズ臨時増刊号 2000年代のポール・マッカートニー
夏 「タッグ・オブ・ウォー」図鑑(仮)
11/14 マル・エヴァンス伝記本
年内 ポール・マッカートニー国内盤シングルレコード大全(仮)

CD
6/14 ラー・バンド クラウズ・アクロス・ザ・ムーン ザ・ラー・バンド・ストーリー VOL.2
6/21 ポール・マッカートニー LISTEN TO THIS Mr.B Vol.2
7/7 Paul McCartney in Jazz
7/26 ビートルズ A HARD DAY'S NIGHT Sessions 【2nd Edition】
7/26 ビートルズ Backbeat Years (Decca &Polydor Tapes 1961-1962)
11/17 ドリー・パートン Rock Star (ポール・マッカートニー、リンゴ・スター参加)
年内 ヨーコ・オノ ストーリー
年内 ヨーコ・オノ シーズン・オブ・グラス
年内 ヨーコ・オノ イッツ・オールライト
年内 ヨーコ・オノ スターピース
年内? ローリング・ストーンズ (ポール・マッカートニー、リンゴ・スター参加?)

Web配信
6/17 19:30 ポール・マッカートニー・バースデー・スペシャル BAND ON THE RUN 発売50周年 Back to '73 同時 生配信ライブ
6/18 17:30 ポール・マッカートニー・バースデー・ライブ 2023 MUB Four、The Moondogs、Live!The Bears

グッズ
6/29 ビートルズ日本公演デザイン Tシャツ
6/29 ビートルズ日本公演デザイン トートバッグ
8月 BE@RBRICK The Beatles "REVOLVER"

アナログ盤
7/7 Paul McCartney in Jazz
7/26 サディスティック・ミカ・バンド 1973-1976 LP BOX 4LP+EP
11/17 ドリー・パートン Rock Star (ポール・マッカートニー、リンゴ・スター参加)
年内 ヨーコ・オノ ストーリー
年内 ヨーコ・オノ シーズン・オブ・グラス
年内 ヨーコ・オノ イッツ・オールライト
年内 ヨーコ・オノ スターピース

映画
7/14 金持を喰いちぎれ (ポール・マッカートニー出演)
7/28 コンサート・フォー・ジョージ
年内? Man on the Run
年内? Daytime Revolution (ジョン・レノン&オノ・ヨーコ出演)
2024年 Twiggy (ポール・マッカートニー出演)

4K Ultra HD , Blu-ray , DVD
9/6 ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ Blu-ray