つれづれなるままにWINGSFAN
Tribute Vlog for Paul McCartney & Wings
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ポール・マッカートニー&ウイングス
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wingsfan@wingsfan.net


1966年ビートルズ日本武道館公演の前座(上)
ビートルズ

1966(昭和41)年、ビートルズは最初にして最後となる日本公演のために来日した。人気絶頂だったビートルズの日本武道館でのライブを、他の誰も経験できない「特等席」で、楽しんだ人物が2人いる。尾藤イサオさんと内田裕也さんだ。尾藤さんと裕也さんはともにビートルズ日本公演の前座を務めた。尾藤さんは証言する。「裕也さんと2人でステージの下でビートルズを見たんだ。日本のアーティストだと分かったのだろう、ジョージ・ハリスンがぼくらを見て、手を振ってくれた。日本側の出演者はみんな列を作って順番を待って、出番が終わったら楽屋に帰らなければいけない時に、裕也さんと2人でステージの前に行って、5回のうち4回はそこで見た。もう1回は、東芝の招待でスタンドから見た」と尾藤さんはいう。尾藤さんと裕也さんはジャッキー吉川とブルー・コメッツとブルージーンズをバックに、まず「ウェルカム・ビートルズ」を2人で歌った。これはビートルズを歓迎するためにと裕也さんがアイデアを出して、安井かずみさんが詞を書き、ブルー・コメッツの井上忠夫(後の井上大輔)さんが作曲したオリジナル作品だ。ビートルズ来日の「一週間前に案が出て、曲ができた。だから、歌詞をあまり覚えていなかった」と尾藤さんは振り返った。「それまで大規模会場だと思っていた日劇のキャパシティーが3000人、武道館が1万人と3倍だった。「ウェルカム・ビートルズ」で一人一人の名前を呼ぶと、「キャー」ってなって、思ったのは「1万人の声はすごい」なって」。裕也さんは、ザ・ビートルズ・クラブが2016年に行ったインタビューで「ウェルカム・ビートルズ」について、「あれ恥ずかしかったよな。なんか幼稚園みたいでさ。でも、あれは俺のアイデアなんだよ。ビートルズが来るのに何かコミュニケーションがないと。ただ前座で出ましただけなんて嫌だね、って俺が言ったんだ。それでブルー・コメッツの井上大ちゃんが曲を書いて、詞は半分くらい俺も書いた」と語った。

尾藤イサオ

尾藤さんは、ビートルズを「生で聞いたら、これがかっこいいんだな。出て来て、後ろ向いて、チューニングして、手を上げるだけで、客がキャーとなった。初めはおかっぱで、ボンボンで、不良的なカッコよさがないって思っていたのだけれど、すごいと思った」という。裕也さんは、「いや~感動したな。こんな音楽が実際にあったんだというね。まず、ステージに出てきて、4人がパッとそろった瞬間には感動したよね。ある種のエクスタシーを感じた。「うわ~本物だ」って圧倒されてね」と語っていた。「本当にうれしかったのは日本公演が「ロックン・ロール・ミュージック」からスタートしたこと。一生忘れないよ。ゾクゾクしてね。チャック・ベリーの曲だよ・・・まさかビートルズが日本公演の1曲目にこの曲やるなんてさ。ジョン(・レノン)はロックンロールに尊敬の念を抱いていたからね」と裕也さんは話した。尾藤さんは他に「ダイナマイト」を英語で歌った。「イギリスはクリフ・リチャード、アメリカはエルビス・プレスリー、フランスだったらジョニー・アリディと当時はいわれていた。(ビートルズは)英国なので(クリフ・リチャードを)選んだ」と尾藤さんは説明した。当時の尾藤さんのステージ衣装は、赤シャツに GジャンとGパンの上下で、髪型はプレスリーに憧れていただけにリーゼントで決めていた。一方、髪の毛を7・3分けにして、黒いスーツの上下に身を包んだ裕也さんは、アニマルズの「朝日のない街」を英語でパフォーマンスした。昼と夜の公演の間に裕也さんが「尾藤、俺たちもただ見てるんじゃなくて、日本のアーティストから記念品を渡すべきだ」って。「えっ、どういうことですか?」って言ったら、「何か買って渡そう」という話になったと尾藤さんはザ・ビートルズ・クラブに語った。「ぼくと裕也さんの2人で銀座のJUNに行って、Lサイズのストライプシャツを4枚買った。帰って、ビートルズのローディーに「プレゼントをしたい」と言うと、「カモン」と言う。彼らの楽屋に向かうと、楽屋の目の前で、協同企画の梅野っていうマネージャーが「警備をこれだけ厳重にしているのに、冗談じゃない」と間に入ってきた」と尾藤さんはいう。それで裕也さんと梅野さんが取っ組み合いになった。殴り合いにこそならなかったものの、結局、買ってきたシャツはローディーに渡した。裕也さんは「ビートルズの連中にはさァ、尾藤なんかといっしょにシャツをあげたんだけど・・・ヤツら、着てるかなァ」と言う。

悲しき願い - 尾藤イサオ

尾藤さんは苦労人だ。10才から16才まで、鏡味小鉄さんのもとに奉公に出た。尾藤さんは自らの芸を「ロカビリー曲芸」と称して、細いマンボズボンをはき、朝鮮動乱で亡くなった人のリーバイスなど、Gパンのダメージがあるものを進駐軍が上野・アメヤ横丁にて100円程度で売っており、それを買ってきて、着ていた。尾藤さんは「マック・ザ・ナイフ」の日本語カバー「匕首マッキー」で1964年にレコード・デビューした。歌唱力に定評があり、その前年には「第20回記念日劇ウエスタンカーニバル」でプレスリー賞を受賞した。再び64年に戻ると、アニマルズのカバー「悲しき願い」が大ヒットし、一躍トップスターの座に躍り出ていた。裕也さんは1957年、「ブルー・キャップス」というバンドを結成。その後、「ブルージーン・バップス」、「サンダーバード」などのグループを経て、「寺内タケシとブルージーンズ」にボーカリストとして参加した。ビートルズの日本公演時、演奏スタイルやギャラをめぐって裕也さんと「衝突」した寺内さんはブルージーンズを離れていた。「共演、共演って、俺はいっているけど・・・なぜ外人の前に、日本のバンドが出ると、前座といわれるのか? 冗談じゃねえ、こっちは、本気でロックンロールしてるんだぜ」と裕也さんは自伝「俺はロッキンローラー」で語っていた。でも同時に裕也さんは言う。「俺は、ビートルズと共演したことや、その前のベンチャーズと共演した事だけは、生まれてきた子どもに、誇りをもって話せることだと思うね」。裕也さんは、ビートルズがやって来たことで日本の音楽は大きく変わったという。「自分の人生、ロックンロール・ライフの中でも本当に重要な出来事だった。ビートルズの前座に出られたってことは超ラッキーだったし、因縁を感じた。まあ、一言で言うと「誇りと屈辱」だったよ。分かりやすく言うと、ビートルズを観て「おぉ~すげえな」っていう気持ちと、自分のやっていることとの差がね。ビートルズからは音楽だけじゃない、すごくカルチャー・ショックを受けたよね・・・ビートルズ以降、ある意味世界的なバンドは出てこない・・・早くビートルズを超えるような、カルチャー・ショックを与えるバンドが出てきてほしいよね」と裕也さんは話していた。尾藤さんはいう。「1955年くらいにプレスリーが出てきて、10年も経たないうちにビートルズが出てきた。ベトナム戦争があった時代に「LOVE」を歌ったというね・・・若い人たちが絶対必要とする何かがビートルズにはあったんでしょう・・・それが何かってのは分からないんですけど・・・(そして)今でこそコンサートに普通に使われていますが、日本武道館で最初に歌えたことは、言ってみればビートルズさまさまになるのかな」。尾藤さんと裕也さんは1964年に「ロック、サーフィン、ホット・ロッド」をリリースした。「ダイナマイト」が収録されていた。翌年にも2人は「レッツ・ゴー・モンキー」を発表。「悲しき願い」「朝日のあたる家」「キャラバン」といった曲とともに、2曲のビートルズのオリジナル曲「ヘルプ」と「アイム・ダウン」が収められていた。この2枚のアルバムは、グループ・サウンズ(GS)が生まれる前の「日本のロック」として日本戦後芸能史にさん然と輝く一里塚ともいえ、ビートルズとの共演につながっていく伏線ともなったのである。

ロック、サーフィン、ホット・ロッド

Thanks! OVO/桑原亘之介

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