つれづれなるままにWINGSFAN
Tribute Vlog for Paul McCartney & Wings
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音楽プロデューサーの川原伸司が語る(後編) ビートルズからヒントを得た「ペッパー警部」
ペッパー警部、Sergeant Pepper - ピンク・レディー

歌って踊るミーとケイ。ピンク・レディーが華々しく世に登場したのは1976年のこと。あっという間に人々の心をつかみ、テレビの前で踊りをまねる子供たちが続出するブームを巻き起こした。そんな彼女たちのデビュー曲が「ペッパー警部」だった。「ペッパー警部」がビートルズから着想を得て書かれたことをご存じだろうか? その誕生秘話を、敏腕で知られる音楽プロデューサーの川原伸司さんが2月25日に東京・高円寺の「音楽酒場ティーンビート」で行われたトークイベントで明らかにした。

ピンク・レディーとなる2人は静岡出身で、オーディション番組「スター誕生!」を経てデビューする。「スター誕生!」の会議には阿久悠さん、都倉俊一さんら、そうそうたるメンバーが一堂に会していた。そんな折、川原さんはある時、阿久さんから呼ばれて、ビクターの2階にあった喫茶店に行った。すると阿久さんは「アイドルの歌詞は書きたくない」と川原さんに言ったという。ピンク・レディーのデビュー曲のことだった。川原さんは「ネタはビートルズしかない」と思ったという。そして阿久さんに言った。「ビートルズは自分たちがビートルズであることにうんざりして、「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」という架空のバンドに扮したことがあるのですよ」。阿久さんは「ふーん」と答えたのみ。それでその日の2人の会話は終わった。阿久さんから詞が上がってきたのを見てみると、曲名は「ペッパー警部」。「Sergeant」とは警官を意味することもあり、これは「Sergeant Pepper」からとってきたのは明らかだった。「大先生が小僧の言うことを聞いてくれたのです。阿久さんもビートルズのことを聞いて、何か“未来”を感じてくれたのかもしれません」と川原さんは言う。後に「ペッパー警部」の英語版が奈良橋陽子さんの手によって作られた。英語版のタイトルは「Sergeant Pepper」。B面が「Wanted」だった。このピンク・レディーが英語で歌うバージョンのレコードはスイスやオランダなどで発売された。ピンク・レディーが米国進出をもくろみ、地元テレビでショーをやった時にバックを務めていたのが歌舞伎のようなメイクで知られるロック・バンド、キッスだったと川原さんは言う。「かっこよかった」。現在、その映像の4Kリマスター・バージョンがYouTubeに上がっているらしいので必見だ。

ピンク・レディーのあと、ガールズ・バンド「少年ナイフ」の米国進出も手掛けた川原さん。グランジ・ロックを代表する「ニルヴァーナの前座でツアーを行い、アメリカで売れました。今でも少年ナイフのプロデューサーかって言われるくらいです。カート・コバーンは少年ナイフを高く評価し、トリビュートアルバムを作ったぐらいでした」。川原さんは松田聖子の楽曲をいくつか手掛けたことでも有名だ。始まりは大瀧詠一さんからの電話だった。「大瀧さんから聖子さんの「風立ちぬ」のB面を書いてくれって電話があったのです。夕方の4時ごろに会社に電話がかかってきて言われました。もう会社にいる場合じゃないってことで、すぐに帰って、曲作りを始めました。明け方に出来上がり、大瀧さんはずっと待っているからと言ってくれていたので、すぐに電話で聞かせると、大瀧さんは”大船(おおぶね)、大船(おおぶね)“って言ったことを覚えています。大瀧さんらしい言い方でした。それが「Romance」という曲です」。当時、アメリカン・ポップスに偏重していたので、川原さんはイギリスにも優れた作曲家がいるので何らかのオマージュをしたいと考えていた。そこで思いついたのが、イギリスのバート・バカラックといわれていたトニー・ハッチ。大瀧さんはさすがに博学で彼のことを知っていた。川原さんはトニー・ハッチが作った、ペトゥラ・クラークという女性歌手の「マイ・ラヴ」という曲のイントロをそのままオマージュとして使った。「風立ちぬ」と両A面扱いだった「Romance」はヒットチャートの首位に。川原さんにとって、作曲家デビュー作で「1位を獲らせてもらいました」。

川原さんは筒美京平さんのマネジャーを5年ほど務めたこともある。レベッカのNOKKOのことを京平さんは高く評価していたものの「ロックの人って難しいね」と話していたのだという。京平さんは常に「日本の音楽をどうやったら進化させられるか」ということばかりを考えていたという。小沢健二も高く評価していたが、京平さんの眼には「ヒット曲を作る気がないね」。確かに売れたのは「強い気持ち・強い愛」くらいだった。川原さんにいわせると、京平さんは外国文化を日本文化にどう取り入れたらいいかを最初からよく分かっていた。「日本流にどうアレンジして、どう取り入れるか。その意味で、カツ丼とオムライスのことをよくほめていました」。杉真理さんや竹内まりやさんの大学時代から面識があった川原さん。杉さんもまりやさんも慶応大学でバンドを組んでいた。「みんな熱心だった。でも特に印象的だったのは、彼らが人間関係をちゃんと作ろうとしていたこと。いい意味でのコネクションを作ろうとしていたところが彼らの偉いところです」。コネっていうと日本では悪いイメージがあるけれど、アメリカでは当たり前だと川原さんは強調する。ジュリアード音楽院ではサマースクールにプロのミュージシャンをゲストに呼ぶが、あるとき学生が「どうやってこの業界に入れたのですか?」とポール・サイモンに尋ねると返ってきた答えは「コネ」だったという。川原さんは言う。「思いつきとか本能とかそういうレベルでやれることでなく“コネ”ってそれだけ必死だということです。みんな生きることに必死。好きなことをやっていくには必死でないといけないってことです」。

話を松田聖子さんに戻そう。聖子さんが神田正輝さんと結婚してからカムバックするときにアルバムを1枚出そうということになった。その中で川原さんが作曲をする歌が「瑠璃色の地球」というタイトルになったので「自分のイメージとしては「イマジン」とか「ウィ・アー・ザ・ワールド」みたいな普遍性のある曲を書かなければと思って、頑張りました」。アルバムが売れなくなるからとシングルにはならなかったが、いまでも人気がある作品だ。川原さんは直感で聖子さんが妊娠していると気付いて、身体に負担をかけないようにという配慮から「曲のキーを半音落とした」と言う。聖子さんと神田さんの娘、沙也加さんは残念なことになってしまったが、沙也加さんは生前、「瑠璃色の地球」について次のように語っていた。「心が安らぎます。母の歌の中では一番好きです」。川原さんは感慨深そうに語った。現在、取り組んでいるのは山口百恵さんと三浦友和さんの長男、三浦祐太朗さんの作品だ。「今の制作者ってヒットシングルという考え方がない。シングル盤という存在が希薄になっていて、再生回数がヒットのバロメーター。でも(祐太朗さんのところの社長)は古いタイプなので「ヒットシングルを作ってくれ」と言っている」。そこで韓国の作曲家に頼んで、レコーディングが始まっているところだという。「両親のイメージをぶっ壊すくらいハチャメチャなくらいが面白いのだけれど、とにかく壁を壊すしかない。それには外国に持っていくしかないってことなのです」。

音楽酒場ティーンビート

Thanks! OVO/桑原亘之介


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7/2 17:00 トーク+LIVEイベント In Memorial The Beatles live in Japan!
7/17 リンゴ・スター・バースデー・イヴェント The River Birds
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6/9 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 杉真理 (再放送) NHK-FM
6/11 13:00~13:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 杉真理 NHK-FM
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6/12 17:15~19:00 ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ WOWOWシネマ
6/12 22:00~22:45 ビートルズの革命・前編 NHK総合
6/16 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 杉真理 (再放送) NHK-FM
6/18 13:00~13:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 NHK-FM
6/18 19:00~20:00 第19回 ポール・マッカートニー10 Part. 2
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6/22 21:00~23:24 007/死ぬのは奴らだ BS日テレ
6/23 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 (再放送) NHK-FM
6/25 13:00~13:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 NHK-FM
6/30 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ ポール・マッカートニー月間 和田唱 (再放送) NHK-FM
7/6 21:00~23:30 007/私を愛したスパイ BS日テレ
7/26 10:30~12:15 ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ WOWOWライブ
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2024年3月まで 毎週金曜 10:00~10:50 ディスカバー・ビートルズⅡ (再放送) NHK-FM

本、雑誌、ムック
6/13 ポール・マッカートニー 1964 Eyes of the Storm
6/28 ジョージ・ハリスン・インタヴューズ
6/29 ディスカバー・ビートルズ THE BOOK
7/28 初盤道 究極のアナログレコード攻略ガイド オリジナル・ファーストプレスを求めて(仮)
8/13 月刊ザ・ビートルズ臨時増刊号 2000年代のポール・マッカートニー
夏 「タッグ・オブ・ウォー」図鑑(仮)
11/14 マル・エヴァンス伝記本
年内 ポール・マッカートニー国内盤シングルレコード大全(仮)

CD
6/14 ラー・バンド クラウズ・アクロス・ザ・ムーン ザ・ラー・バンド・ストーリー VOL.2
6/21 ポール・マッカートニー LISTEN TO THIS Mr.B Vol.2
7/7 Paul McCartney in Jazz
7/26 ビートルズ A HARD DAY'S NIGHT Sessions 【2nd Edition】
7/26 ビートルズ Backbeat Years (Decca &Polydor Tapes 1961-1962)
11/17 ドリー・パートン Rock Star (ポール・マッカートニー、リンゴ・スター参加)
年内 ヨーコ・オノ ストーリー
年内 ヨーコ・オノ シーズン・オブ・グラス
年内 ヨーコ・オノ イッツ・オールライト
年内 ヨーコ・オノ スターピース
年内? ローリング・ストーンズ (ポール・マッカートニー、リンゴ・スター参加?)

Web配信
6/17 19:30 ポール・マッカートニー・バースデー・スペシャル BAND ON THE RUN 発売50周年 Back to '73 同時 生配信ライブ
6/18 17:30 ポール・マッカートニー・バースデー・ライブ 2023 MUB Four、The Moondogs、Live!The Bears

グッズ
6/29 ビートルズ日本公演デザイン Tシャツ
6/29 ビートルズ日本公演デザイン トートバッグ
8月 BE@RBRICK The Beatles "REVOLVER"

アナログ盤
7/7 Paul McCartney in Jazz
7/26 サディスティック・ミカ・バンド 1973-1976 LP BOX 4LP+EP
11/17 ドリー・パートン Rock Star (ポール・マッカートニー、リンゴ・スター参加)
年内 ヨーコ・オノ ストーリー
年内 ヨーコ・オノ シーズン・オブ・グラス
年内 ヨーコ・オノ イッツ・オールライト
年内 ヨーコ・オノ スターピース

映画
7/14 金持を喰いちぎれ (ポール・マッカートニー出演)
7/28 コンサート・フォー・ジョージ
年内? Man on the Run
年内? Daytime Revolution (ジョン・レノン&オノ・ヨーコ出演)
2024年 Twiggy (ポール・マッカートニー出演)

4K Ultra HD , Blu-ray , DVD
9/6 ミスタームーンライト ~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~ Blu-ray